ジェイ・ロバート時代

規範のクラスター化と権力の新しい形

先日のある会合での、女性の社会学研究者どうしの会話が異常に頭に残ってしまった。 A氏「恋愛も結婚も勉強も就職も、今の時代にはテンプレートがあるのだから、その通りやればうまく行くのに、テンプレートを知らない人、知っていてもできない人がいるのが…

この2年でSNS利用の常識は逆転しました

私はSNSおたくである。mixiには2005年に入り、twitterも早期に入った。facebookには抵抗したが一応入ったし、去年はニコ生で熱心に放送していた。もちろん、ネットで知り合いリアルで会うというのは普通のことだった。 2011年。東日本大震災…

議論は定量的・定性的に事実を確認することから。

俺はアンチ・テレビ人間だが、どういうわけか今日は「朝まで生テレビ」を見てしまった。とにかく俺はこの時事ネタ議論ショーが大嫌いだ。特に田原総一朗に激しい嫌悪を感じる。テレビでは偉そうにしているが、裏ではペコペコしている。絶対に見ない番組のは…

難しいことを簡潔になど説明できない

俺はフリーの哲学者になる前、サラリーマンをやっていた。理由は省略する。俺にも被雇用者という暗い過去があったのだ。同情されるか嫉妬されるかわからないが、とりあえず告白しておく。 俺がサラリーマンだった頃、社内でセミナーを開き講師をする機会が何…

最大の問題は被雇用者のメンタリティだ

昨日「市民的勇気」というフレーズを聞いて大いに考えさせられた。市民的勇気の対極にあるのが組織人の自己保身であり、これこそが日本のジレンマなのではないかと思った。 インターネットが普及したものの、組織人が実名で個人的意見を発信することにはリス…

目的意識は重要だろうか?

出典を失念したのだが、ある人が成功の条件として、以下の二つを示していた。 1.自分に出来る「価値ある提供物」に特化する。 2.利益ではない「強い目的意識」に駆られる。 しかしね。そもそも成功ってなんだ? そんなものは人それぞれだし、俺のように…

社会保障給付の国際比較

日本は社会保障費の負担が大きくて大変だと思っている人が多いのではないだろうか? 事実はまるで違う。下のグラフは厚生労働省の作成した資料。社会保障給付の部門別の対国民所得比を示している。 図の中に書かれているポイントは以下の3点。 年金:米英を…

ビジョンに対する理念の優位

「ビジョンに対する理念の優位」というタイトルから、リチャード・ローティの「哲学に対する民主主義の優位」を連想した人は哲学好きだろう。しかし、今日の話はローティーではない。 最近は経営でもソーシャルでもビジョンが重要視される。魅力的なビジョン…

撤退障壁にご用心

企業が市場での支配力を維持するために新規参入を難しくすること、つまり参入障壁を作るとは昔からある戦術だった。しかし今はこの逆に顧客が撤退できない仕掛けを作る戦術が流行っている。これを撤退障壁を作るという。 最近、俺はBLOGOSという700…

正しい責任の取り方とは

大阪は面白い都市だ。面白い人が知事や市長をやっている。選んだのは大阪府民であり、大阪市民。大阪は個性的な風土を持っている。 最近もニュースにこと欠かない。今日もセクハラで減給1ケ月となった大阪市の東成区長が市議会で辞職を求められ謝罪したらし…

オルタナティブより移行計画が問題なんだよ

ネットには原発問題、社会保障、増税や経済政策などの批判を延々と続けている人が山のようにいる。もちろんオルタナティブ(代替案)を出しているプロやセミプロもいるが、そんな主張だけでは現実は変わらない。重要なのはビジョンへの道筋を示して現実的な…

なんでも病(やまい)にする症候群

ある有名な学者が自分と異なる意見を持つ人に「病気」というレッテルを貼って切り捨てたのを見て驚いた。しかも現代思想が専門の学者だ。そんなに簡単に「病気」という言葉を使うとは驚き、桃の木、山椒の木だ。しかも、簡単に他者を排除し、差別するこの人…

感動中毒とは思考停止である

いつの頃からだろう、やたらと「感動」という言葉が使われるようになった。 「感動しました」 「感動を与えたい」 「感動していただいて嬉しいです」 しまいには、感動が脳に良いなどという脳科学者も現れ、エンターテイメント産業だけでなく、あらゆる企業…

一枚岩の「理想の組織」こそ失敗しやすい

いま読んでいるのは「経営戦略全史」(三谷宏治著)だ。これがとても面白い。フリーの哲学者である俺と経営戦略がどう関係するのか。それは、俺の研究テーマが「社会と組織そして個人の関係」にあるからだ。テーマが壮大なので体系的に整理しようなどという…

努力の本質は楽しむこと

努力というと「苦労すること、辛いこと」といったイメージを持つ人が多いんだけど、その種の努力は間違った努力なんだよな。 努力とは、やりたいことを実現したり実行することなんだから、そのプロセスに苦労があっても、基本的には楽しいものなんだな。努力…

ナショナルミニマムの改善と勤労の義務の廃止

ナショナルミニマムの根拠は憲法25条の生存権である。 第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。 ナショナルミ…

問題とは何かという問題

社会は問題で溢れている。誰もが知っている問題もあれば、一部の人だけが知っている問題、個人的な問題などさまざまだ。問題と聞いて、俺は以下の三つの言葉を思い出した。 【1番】 「それが問題なのではない。それを問題だと考えることが問題なのだ」(ア…

利他的という美学

自民党の石破茂氏と評論家の宇野常寛氏の対談「こんな日本を作りたい」(太田出版、2012)を読んだ。いまごろなぜこの本を読んだかと言うと、宇野常寛という人物とその活動に強い関心を持っているからだ。内容は多岐にわたるが、一番印象的だったのが石…

ネットワークとつながりの違い

経営の歴史を見ると、階層型から事業部制へ、あるいはネットワーク型組織へという流れがある。また、最近ではソーシャル・メディアをネットワークと呼ぶこともあるし、ネットワークという言葉から連想するイメージは人それぞれだ。 数年前は、コンピュータを…

大衆vs市民

右傾化の流れは日本だけではない。ご存じの通りヨーロッパでも右派勢力が力を伸ばしている。自称知識人達はこうした流れを憂い危惧するのだが、その思いをブログや呟きにしても影響力などあまりない。夏目漱石の個人主義は、仲間を集めて行動することを否定…

「ゆるさ」というスタイル

いろいろな世代がある、戦後の復興、高度経済成長、バブル、失われた20年。どの時代を生きたかで価値観に傾向が出るのは当然だ。いまも上昇志向に洗脳されて自己啓発書とやらを乱読する落ちこぼれも多いし、逆に心理学やスピリチュアルという実体のないも…

東京オリンピックの隠れた意義

東京、マドリッド、イスタンブール。マスメディアはいい加減な予想をしていたけれど、ブックメーカーはどこも東京が大差で一番人気だった。まあ、順当に東京に決まったということだ。 当初、石原さんがオリンピック誘致を言い出した時には絶句するほどに大反…

議論の目的は合意ではない

勘違いしてる人が多いようだけれど、民主主義における議論の目的は合意じゃないんだよ。議論というのは、立場も考え方もちがう多様な人が意見を述べることで、お互いの差異を知り、自らの意見をより高めるためにあるんだ。ましてや勝ち負けを決めるものでは…

劣化する雇用から逃げ出そう

会社にしがみついて生きて行こうというのは情けない奴隷根性だよね。もっとも現代社会は奴隷を必要としている。まあ、奴隷とは言ってもぶっ倒れなように法律で制限は設けてはいるけど。 しかしね。年収1000万程度では優雅な生活なんてできないよ。だいた…

地方分権より脱東京

東日本大震災の後の動きを見てハッキリとわかったね。日本国政府は、日本よりも東京が大事なんだってことさ。 東京には政治も経済も文化も学問も集中していて、極端に言えば優秀な人材はほぼ東京に住んでいる。東京人の知能の平均的偏差値が60なら地方は4…

家族観の多様化ではなく、家族の崩壊だよね

ニュースより・・・婚外子の遺産相続規定を「違憲」と判断した最高裁決定は、家族観の多様化などに伴い・・・ 「家族観の多様化」だって? ぜんぜん違うでしょ。そんなご立派な家族観を持っている人なんて、ほとんどいないでしょ。 日本では高度成長という流…

ノマドは9割がカス

最近はフリーランスのことをノマドというよね。まあ、ノマドとは遊牧民のことで、過激なフランスの哲学者ドゥルーズ=ガタリがこのノマドという言葉を再定義して現代思想のキーワードにしたんだけど、こういう高尚な本を読んでいるノマドなんてあまりいない…

経済成長では貧困化は止まらない

おい、経済学者とかエコノミストとか名乗ってる諸君。ちょっと頼みがある。過去30年の日本の一人当たりGDPと相対貧困率の推移を表とグラフで示してもらえないかな。 相対貧困率の上昇が経済成長では改善できないだろうことを示したいのさ。 え、自分で…