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Energy flow

黒崎玄太郎研究所

社会保障給付の国際比較

ジェイ・ロバート時代

日本は社会保障費の負担が大きくて大変だと思っている人が多いのではないだろうか?

 

事実はまるで違う。下のグラフは厚生労働省の作成した資料。社会保障給付の部門別の対国民所得比を示している。

 

09_03f_75.gif

 

図の中に書かれているポイントは以下の3点。

 

年金:米英を上回るが、他の欧州諸国をやや下回る規模

医療:米英とほぼ同じで、他の欧州諸国をやや下回る規模

その他:米国を上回るが、欧州諸国をかなり下回る規模

 

世間では日本は中負担中福祉だとか、高福祉だとか誤解している人が多い。先進国の中では、アメリカの福祉が異常に低いのであって、日本の福祉の水準は先進国の中では低い水準にある。こうした事実を知ることもなく、社会保障費の増加を問題視するというのはマスコミの責任も大きい。もっとも、マスコミの役割は重要なことを報道しない点にあるとも言えるのだが。

 

これからさらに高齢化が進むので社会保障費が増加するのは当然だ。しかし、現在の国家予算に占める社会保障の割合は先進国の中では低い方だということを基本的な知識として共有しておきたい。

 

もちろん、現行の制度のままで良いと考えているのではない。日本の社会保障制度の一番の問題は「生活保護の水準<年金・雇用保険の水準<最低賃金」という福祉の一般的な不等式が成立いていないことだ。現在、最低賃金付近で働いている人が、生活保護受給者に嫉妬し、あるいは非難するという気持ちになるのも不思議ではない。しかし、その結果が生活保護水準の切り下げというのでは本末転倒だろう。必要なのは最低賃金の引き上げなのである。

 

財源はどうなのか。プライマリーバランス(財政収支)はマイナス30%を超えている。それでもなお、消費税の増税に反対する人がいるのだから不思議だ。民主党政権は事業仕分けなどと宣伝しながら、史上最大の予算を組み、国債を大量に発行した。さあ、安部政権はどんな予算を作るのだろう。

 

俺はマスコミの記事などほとんど見ない。各省庁のホームページの方がはるかに正確で公平だ。また、各省庁がどういう問題意識を持っているのかがよくわかる。もっとも、財務省のホームページは最悪だ。実体を見せないために、極力調べにくく作っているとしか思えない。絶対にわざとだと思う。

 

俺はね、政治家より官僚を、マスコミより行政を信用している。もちろん絶対的にということではなく、比較としてだけれど。文句ある人はコメントを入れてくださいね。

 

※今日2本目のエントリーです。