白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

アジア英語の時代

先日、アメリカ人(ネイティブ)の英語教師から面白い話を聞いた。なんとフィリピンからスカイプを使って日本人に英語を教えるサービスが一大勢力になっているのだという。1時間300円。これは日本人生徒には強烈な安さだし、フィリピン人教師には美味しい仕事なのだとか。まあ、もっと複雑なカラクリがあるのだが省略しよう。

私たち二人の会話は日本語混じりの英語というか、英語混じりの日本語というか、カオスだった。アメリカ人はネイティブのスピードで普通に話をする。私が頷くものだから完璧に理解しているとでも思っているのだろうか。うむ、5%はわからないんだよ。もっとか・・・。(笑)

個人的には、ペイパルとかスカイプの日本における男女別、年代別利用率を知りたいのだが、どなたかご存じないだろか?(あるわけがないとも思うのだが)希望としては、5年後に40歳以下で双方50%を超えて欲しいのだが、有り得ないでしょうね。

本題に戻ろう。大英帝国の時代は英語がメジャーだった。しかし、それが米英語に移り、これからは日本、中国、東南アジア、朝鮮半島など、アジア英語が主流になるというのだ。もちろん、世界経済の中でアジアは中国だけでなく、ネクストイレブン(N11)にも、韓国、パキスタン、ベトナム、フィリピン、バングラデシュが入っている。つまり、今はアジアが世界の経済成長を牽引しているのだ。

もっとも、インドは今もイギリス連邦で、英語に誇りを持っている。アジア英語化するとは思えない。もっとも、スペイン語などは母音と子音が日本語に近いので学習しやすいと聞く。そうするとアジアの言語圏はバラバラだ。どうもアメリカ人英語(米語?)教師の説は嘘くさい。

いやいや、米語にしても地域差は大きい。だいたいアメリカは多民族、多言語国家だし、米語もカリフォルニア訛りとかが存在する。つまりは総称だと考えれば、アジア英語という概念も成立する。そういうことか・・・?

結局、これからは英語は世界共通語となって、そこにヨロッパ系、アジア系、アメリカ系と言った訛りが重視されることになるのだろう。もちろん、母国語は残るだろうが、母国語が英語の場合を除いて、義務教育レベルでのバイリンガルが普通になるのだと思う。これは善悪の問題ではない。

タイトルを「アジア英語の時代」としたのは、以下の二つの理由からだ。

1.グローバル経済では英語が基本語であること
2.アジアが世界の経済成長の要であること

だからね、意識してフィリピン人にアジア英語を学ぼうというのは変な話なのだ。だいたい、外国人が日本語を習う時に、大阪弁、京都弁、津軽弁などから始めるだろうか。まあ、そこに住むとか、そこと商売をするなら話は別だが。

あ、そうか。これからは、アジアに住み、アジアと商売するのだから、目的を持って訛りを知る必要があるということか!! つまり、3番目の理由がこれだ。

3.アジアに住む人が増え、アジアとの、そしてアジア間での往来が増える。

あれ、この3は2とほぼ同じじゃないか。うーん。差異はあるよね。