川を流れながら

「川を流れながら」 白井京月

ひとつの歴史にこだわってはいけない
川がいくつもあるように
僕たちは同じ川にいるようでいないようで

僕たちは同じ世界にいるようでいないようで

だから身体は一つだけれど
脳は物理で語れない
不思議だ脳

さあ、走ろう
さあ、服を着替えて
さあ、靴を履いて外に出て
さあ、さあ、さあ、ジャパン

ゴールで待っているのは誰
シャンパンは冷やしておいてね
一口だけじゃ嫌だからね
インタビューはそれからにしてね

歴史はいくつもあるというのに
一つだと思い込んでいた私

ああ、バカバカしい
どうでも良いことなんだよ
どうでも良くないんだよ

一つの歴史だとしても
見る角度はいろいろで
みんな全然ちがう景色を見ている
みんな全然ちがう世界を見ている

だから、だから、身体
なにかを共有したいから
物理的に身体だから
だから、だから、身体

川を流れながら身体
だから川を流れながら