白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

節約法は十人十色

厳しい節約を迫られている。1日千円。いろいろな人が助言してくる。酒とタバコはやめるのではなく減らせ、という人もいる。もちろん、やめろという人もいる。精神科医は禁煙して発狂するくらいなら、食費を削ってもタバコを吸えと言った。自炊すべきだという意見と却ってお金がかかるという意見。計画書を作るFP2級を持つPSWまでついている。サポートしてくれる人は多いのだが、主体が危うい。計画は作れても実行で失敗する人なのだ。

今日の電話相談の男性は面白かった。1日1食ですねと来た。それで、酒もタバコもやる。なんでも最近の若い人の中には、貧困を経験しようとする人が少なくないのだとか。人生修行のような感覚らしい。ファッションではないようだ。妙に真面目だなと、少し気持ち悪くなった。

まあ、無駄と言えば、缶、ペット飲料だろうな。1日400円以上、40%以上は多すぎる。水出し麦茶に変えよう。

自炊はしよう。毎日一合とタマゴと醤油、あるいは納豆。カップ麺はお約束になったのか。

あとは料理の得意なヘルパーさんの活用だ。週1回はうまいものが食べられる。ただし資金は大丈夫か。300円で何ができる。麻婆豆腐も難しいか。どうだ。

実際に、1日千円のスキームに入っての初日。予定外にタバコを買い、缶飲料をたくさん買い、2千円使ってしまった。しかし、落ち込むことなく、あっけらかんとしているのは何故だ。馬鹿なんじゃないのか。能天気なんじゃないのか。

いえね、それぐらいでないとやってられませんよ。57歳にして初めて経験する本格的貧困。心の薬になるかもしれない。なに、荒むだろうって。もうそこは通過している。そんなことを考える余裕はない。毎日が勝負なのだ。復活はあるだろう。そう信じないとやってられない。貧困世界の中で、私は社会的資源を総動員している。自慢にはならないが。