白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

有効期間付きマネー(紙幣の終焉)

前にも書いたが、現在の労働は、富をある程度平等に配分する方法が他にないから存在するのであって、社会的需要があるから存在するのではない。だから、少しでも儲かれば良い無駄な仕事が増える。標準的な仕事というものがあれば、20歳から50歳の人が1日平均4時間働けば社会的需要は満たせるだろう。それが出来ないのは、不労所得が無い人が稼ぐ手段が、仕事しかないからだ。

 

私はここに画期的なアイデアを思い付いた。貨幣の終焉と電子マネー化という次世代文明では、ICカード型の電子マネーに有効期限を設けるのだ。

 

例えば優秀なエリートが30までに1億円稼げるとする。ただ、法律で決め事を作り、そのうちの5000万円は31歳以降でないと使えないようにする。それも、年間1000万円までとか。

 

ベーシックインカムも導入しよう。本格的に月額30万円から始める必要はない。月2万円を0歳から支給する。ただし、これも直ぐに使えるかどうかは法律で決める。稼いでいる人にとっては、いつま有効期限が来ない。

 

要するに、生涯にわたる個人の資産管理を国家の枠組みの中で行えということであり、社会主義的かもしれないが、現行の年金や社会保障制度の進化版だと思えば良い。経済的自由には逆行する。しかし、救済制度のある現行の経済的自由も考え方として完全ではない。こんなものに完全は無いのだ。

 

政府はマイナンバーカードを電子マネー化させて、個人の資産管理まで介入すれば良い。

 

この制度の良いところは、だいたい50歳まで働けば年金分の貯金が出来るように設計可能だということだ。俺には設計できない。多分、人工知能がやってくれる。

 

パターンで見ると、いかのようになる。

 

1.普通より能力が劣るが、それなりの暮らしをしたいので60歳まで働く。

2.能力が高いので、35歳で仕事をやめる。または、もっと稼ぐ。

3.働けないが、安心して食べて行ける。

 

まずは、マイナンバーに合わせてベーシックインカムカードを発行する。

そこから、いろいろなステップを踏んで統合生活管理システムにまで持って行く。

 

民間の金融機関はそのままだ。互換性を持たせれば良いだけの話。資産隠しは現ナマか海外だが、バレルと大変なことになる。また、カード社会では現ナマが貨幣として通用しなくなる。千円札は使えません。当店はカードとコインだけです。そんな店ばかりになる。

 

要点は、ワークシェアリングの変則型だ。労働力需要の無い社会での富の再配分に関する、トンデモナイアイデア。それが有効期間付マネーだ。

 

これだけ技革新のスピードが速いと、100年後などではなく、10年後のようのことにも思えてくる。ふむ、だんだんと次世代文明の姿が見えて来た。妄想オヤジの。