白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

変わる社会通念~新しい資本主義

格差社会、あるいはクラスター化する社会の中で、一つの社会にあった社会通念が危うくなっている。たとえば、昔の「働かざる者、食うべからず」という言説は否定された。ニートは市民権を得た。

テクノロジーの進歩は、雇用を不要にして行く。一般労働者は、一般ではなくなる。増え続けるニート。家族という制度が、実態に合わなくなる。マスメディアによって醸成されていた、一つの社会という幻想は崩れ去った。日本は、衰退の先進国として、世界の注目を集めているのだ。

ここで求められるのは、新しいビジョンと、新しいメカニズムだ。それが、次世代文明なのだ。

まずは、社会がどのようにクラスター化しているのかを、社会学的に分析することだ。

そして、重要性を増す、コミュニティの生成について分析することだ。

階層や序列ではなく、それぞれのクラスターに固有の思想こそが重要になってくる。

これが、私のライフワークだ。

コロナ禍の現在は、まさしく文明の分水嶺だろう。これは、歴史の流動的な時期だ。すなわち、個人の意思が歴史に関与しやすくなる時期なのだ。

私はいま、精神障害者クラスタにいる。一般世界に戻りたいと思った時期もあったが、漠然とした一般世界を考えるより、今いるクラスターでコミュニティを育てて行くことの方が重要だと考えるようになった。

社会通念は変わる。いや、社会通念を変えなければいけない。

新しい資本主義は、経済的資本だけでなく、健康という資本、文化という資本、人間関係という資本を横断する。

さあ、歴史を作ろう。