愚者の祈り(詩集)

グシャグシャ

愚者は愚者でグシャグシャだから 寝ると、食べると、呼吸をするだけで なんとか晴れてくれと祈るばかりで お金が無いと嘆くばかりで いっこうに働こうとはしない 働いても、すぐにクビになるからである 愚者だからだ それでも日本には憲法25条の生存権があ…

奪われた言葉

「奪われた言葉」 白井京月 叫ぶ言葉さえ奪われた世界では創造することなどとてもできず考えることなどどてもできずただ、時の流れに耐えるしかない 小鳥のように囀ることも子猫のように鳴くことも いつまでも続くであろうこの世界からいったいどうやって逃…

世俗の誘惑

過去は消滅した 今の俺は孤独で貧しい精神障害者だ 収入は障害年金 自立支援に助けられ医療費は安い 週3回のヘルパーさん 週2回の訪問看護師さん 週1回の通院 役所には相談できる人がいる 障害者支援センターには担当者がいる 至れり尽くせりだ ありがた…

世界は幻である

構造構成主義などという難しい言葉を使う必要はない 貴方の見ている世界は、貴方だけの世界だ 私の世界も同じだ 私だけの世界だ 認識は無数にあり 空間と情報はシェアされたりもするが 一つの世界なる実体などどこにもない あるのはただ、貴方の世界であり、…

神界へ

「神界へ」 白井京月 夢を見た。 グダグダイズムで成功を否定していた俺は 実は成功を渇望しているのだと知った 欺瞞か錯覚か 介錯が必要だ そしていま、神界にアプローチしている 精神世界すら超越して ある種の宗教的な世界へ 現世は捨てたのか まだ分から…

愛の嫌疑

暇にまかせて回想する 愛した女たちのことを そして、ふと暗い気分になるのだ それは本当に愛だったのだろうかと嫌疑をかける ああ、馬鹿だな なんて真面目なんだ ほとんど病気じゃないのか そんなことは、どうでも良いんだよ いや、良くないんだ 答など無い…

日本消滅

断層社会もう、共有する文脈が無くなった国家は消滅したいったい誰が権力者なのか政治か、官僚か、宗教界か、マスメディアか、何か 私にもぜんぜん分からないすでに戦時中なのに報道は呑気だ 世界史的に国民国家が誕生して400年そんなブームは、もう終わ…

愚者の祈り

愚者はグシャグシャだ 愚者は真実を口にする 賢者は決して真実を口にしない だから愚者は愚者で賢者は賢者だ 昔、ヨーロッパの宮廷には道化師がいた 道化師は王や女王、王子や王妃を 馬鹿にすることが許されたいた 王族はそれを見て笑い転げた さらには、占…

恩送り

「恩送り」 白井京月 馴染みのお好み焼き屋さんのAさんと話をしていたAさんは店長格で40歳既婚良いキャラお姉いさん私の数少ない話相手だ この日は「義」についての話になった私が、誰のために為せばいいのかがわからないと言うと誰でも良いのだ、目の前…

誰のために祈るのか

誰のために祈るのかそれは弱者のためだ誰にために働くのかそれは弱者のためだ 自分より弱い人のために何かをすること誰もがそれを実行出来れば、世の中は素敵になる貧困という社会病理も克服できる ただ、人は同質的なものを好む組織は同質化する仲間はもっ…

俺は失敗に成功した

俺は失敗に成功したお前は成功に失敗した俺の勝ちだな 意味がわからない 俺もお前も貧困だ俺は富裕層から転落することを目標にしたお前は富裕層になりたいと頑張ったしかし、今は二人とも貧困だだが、仲間ではない俺は失敗に成功した成功者で、お前は失敗者…

愚者とは誰か

「愚者とは誰か」 白井京月 愚者とは何か。それは常に世界の外部に置かれる者、そして世界を知る者のことだ。あらゆる権力、あらゆる権威にとって、それは脅威であり邪魔者だ。愚者は道化という手法を用い笑いを味方にする。 愚者は、その霊的な力で真実を見…

闇の法の受刑者

「闇の法の受刑者」 白井京月知的障害者を可哀想と言った知人にそれは失礼だと怒ったことがあるしかし、今私は可哀相だと思ってもらいたい私の辛さを感じて欲しい弱くなったのか素直になったのか闇の法の受刑者となり闇の中を生きている自由がない通信も、移…

川を流れながら

「川を流れながら」 白井京月ひとつの歴史にこだわってはいけない川がいくつもあるように僕たちは同じ川にいるようでいないようで僕たちは同じ世界にいるようでいないようでだから身体は一つだけれど脳は物理で語れない不思議だ脳さあ、走ろうさあ、服を着替…

プール

「プール」 白井月完全なる覚醒を求めていた過剰なメタファーの海を泳ぎながらそこが海ではなく巨大なプールであったことを知るプールサイドに咲くビーチパラソルの花ハイビスカスの花いたるところに転がっているロゴスプールの底は珊瑚のようなものでできて…

欲望地図

「欲望地図」 白井京月 欲望 この二文字の深さと重さ 人生というのか 生活というのか 人の欲望は多種多様だ 俺は雲丹を欲望するが、あいつは雲丹を食べない 俺は名声が欲しくてしかたないが、あいつは無名で平気だ 満たされた欲望と 満たされない欲望 宗教家…

グダグダイズム宣言

「グダグダイズム宣言」 白井京月狂騒の文明の文法を放棄せよ成功や幸福という子供染みた目標を持ってはいけない生きることに意味や目的を持とうとしないことそんな感じでグダグダ生きることこれをダダイズムに似せてグダグダイズムと呼ぼうこれは頽廃ではな…

道徳は規範ではなく感情

「道徳は規範ではなく感情」 白井京月 道徳、それは共感 道徳、それは慰め 道徳、それは社会性 道徳、それは互恵 道徳、それは公平さ 犬だって、猫だって、猿だって、道徳的 道徳は規則じゃないのよ 感情なの ここからよ 現代人は自分の感情に自信を失ってる…

濡れたビー玉

「濡れたビー玉」 白井京月 握りしめた喜びの極彩色のビー玉 見つめられた驚きの茶色い瞳 恋は突然にやって来た 外は横なぐりの雨 二人がベッドの上で一つになる 転がるビー玉 脱ぎ捨てられた生あたたかい洋服 赤いペルシャ絨毯 緑色のカーテン 白いテーブル…

適応障害

「適応障害」 白井京月 適応障害は悪徳の病名 空気を読んで、快活で、従順であること そうでないものは 学校でも、職場でも、社会でも排除される 病院に行けば病名がもらえる 悪いことに、薬がもらえる そして、適応できる人間に改造されるのだが 改造はほと…

お気楽の時代

「お気楽の時代」 白井京月 これからはお気楽系だよね 目標、なにそれ美味しいの スピリチャル、おたく、意識高い系、上昇志向 古いよね 政治なんてエンターテイメントさ 選挙なんてノリさ 戦争も貧困も覚悟してるし どうせ俺達にはどうしようもないし 国が…

いきるすべ

いきるすべ ~みちるの思い出~ 白井京月 私は小さな会社の事務のおばさん私が頑張ってるのはね毎日、元気に明るく振る舞うこと毎日それをこなしてるわ定時制高校しか出ていない私が世間で生きて行くにはそれが必要なのややこしい家庭で育った私は楽しいこと…

愚者の役割

「愚者の役割」 白井京月 中世ヨーロッパの宮廷には道化師がいた いまも国王の宮殿には道化師がいるし、占い師もいるのだろう しかし、それは秘密とされている タロットカードでは愚者とは道化師のことだ ウエイト版では崖の先端に立つ少年と そこが危険であ…

必勝ワクチン

「必勝ワクチン」 白井京月 どうすれば儲かるか? どうすればハイパフォーマーになれるか? 知識も方法も知っているのにそれを使わないのは そうなりたいという気持ちがまるで無いからだろう。 楽しいよ!! はぁ??? 貴方は「私が何を楽しむのか」を全く…