白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

無想の境地

もう、9月も終わろうとしている。この1ケ月、やったことと言えば瞑想だけだ。無想の境地を漂うこと。ただ、それだけだ。 好奇心を失い、集中力を失い、問題意識を失った。瞑想のトレーニングの結果、私はただの馬鹿になった。 次世代文明? 戦争か大恐慌で…

生涯現役という危険思想

今では、官も民も、生涯現役を素晴らしいことのように言うが強い違和感がある。 人間は現役で働いていないと価値がないのか。そういう人は、ピンピンコロリが理想の死に方だと言う。そんなものは元気な人の言う戯言だ。弱者への配慮に欠けている。想像力に欠…

貧困が奪うもの

貧困は可能性を奪う。貧困は希望を奪う。貧困は活力を奪う。そんなことは私が書くまでもあるまい。それが現実だ。もちろん、例外はある。 貧困に対応するために、苦しいことは考えないようになる。現状に満足しようと思うようになるだろう。欲望を捨て、きれ…

二つの貧困

今日、電話で福祉関係者と話をしていて驚かされたことがある。 「貧しいとは、食べるものがない事です」 おいおい、そんな貧困が日本にあって良いのか? そして、思った。貧困には二つあるのだと。 貧困A:「喫茶店で友達と雑談するお金が無い貧困」 貧困B…

指標としての文化的支出

フィールドワークとして自ら貧困層に転落して分かったことがある。 生活費にすら余裕がなく、文化的支出が無くなるということだ。 本は買えなくなるし、交際費もない。ちょっと喫茶店で話をするお金すら無いのだ。 福祉の世界では、それを庶民と言い換えて誤…

格差と貧困~新カテゴリー作りました

10年前に書いた「対立の哲学」に格差と貧困に関する章があったので読み返した。貧困は問題だが格差は当然だというようなことが書かれている。今は、必ずしもそう思わない。知的格差、社会的格差、健康格差、環境格差が貧困を生んでいるのではないか。 貧困…

「対立の哲学」から10年

d.hatena.ne.jp 私がネットで言論活動を始めたのは、1999年。2001年にはホームページを作った。2005年にミクシィに入り「対立の哲学」というコミュ二ティを討議と執筆の場とした。当時の名はロバート。会社員だった私は本名を使いたくなかった。…

リニューアル記念エントリー

ブログのデザインとヘッダーの写真を変えた。 貧困世界に落ちて、2年目になった。 貧困世界で生きる自信がついたら、次は貧困からの脱出だ。 次世代文明が貧困では困る。 優雅な日常でないといけない。 人はそれぞれ、人生という物語を持っている。 これは…

「健康になって下さい」は残酷な発言

格差社会と言われているが、格差は経済的なものばかりではない。 格差の三大要素は、経済、健康、人間関係だ。 「健康じゃない人はあかんわ」 今日、言われた言葉。これは残酷だった。治る病気なら「早く良くなってください」と言っても良いだろう。しかし、…

労働力調査を見て思うこと

朝から暇なので、久しぶりに統計を見た。 「労働力調査(基本集計)平成28年(2016年)7月分」 ■就業者 6479万人・自営業主・家族従事者 724万人・雇用者 5721万人(雇用形態別内訳) ・正規の職員・従業員 3357万人 ・非正規の職員・従業員 …

雇用の崩壊と社会制度

時代の流れだ。もはや誰もが同じような労働にありつける時代ではない。雇用という仕事の形態そのものが、脆くも崩れ去ろうとしているのだ。 もはや国家には、雇用を提供するだけの能力はない。それでも、ニートや障害者の雇用を促進しようとするのは、その支…

道徳は規範ではなく感情

「道徳は規範ではなく感情」 白井京月 道徳、それは共感 道徳、それは慰め 道徳、それは社会性 道徳、それは互恵 道徳、それは公平さ 犬だって、猫だって、猿だって、道徳的 道徳は規則じゃないのよ 感情なの ここからよ 現代人は自分の感情に自信を失ってる…

超富裕層のコスモポリタン都市を作れ

貧困世界の話題が続いたが、一転して富裕層の話だ。 夢を見た。ホテルリゾート。ガイドの女性は娼婦も兼ねている。世界各国の美女が集まっている。美男もだ。昔、ある女性に人間は世界各国の人とセックスするべきです、と言われたのを思い出す。それでも人そ…

ABC理論

私が精神疾患を患っていて治療を受けている話はこれまでもした。今は6人目の主治医。私を診て、まだ1年に満たない。その先生が私に禅を勧めた。私は従った。そして、今日の診察。 禅で無の境地に達したこと。2時間でも3時間でも無でいられること。馬鹿に…

無想~無の境地を体験して

禅の方法。それは瞑想ではなく、無になることだ。禅に取り組むうちに、私は遂に無想の境地に達した。何も考えない。何も思わない。眠るでもなく、ただ時間が過ぎて行く。1時間、2時間、3時間。ふと我に返る。そして、感じるのは達成感でも心地よさでもな…