白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

エッセイ(平成)

グローバル時代の企業戦略

2008年度 第24回 高橋亀吉記念賞 応募論文 「グローバル時代の企業戦略」 論文のテーマ:日本企業は新たな成長戦略をどう描くべきか -21世紀特有の課題をこなしつつ、どのようにイノベーションを起こすべきか- 1. はじめに 2. サイバー経済の時…

人間とは何か

(初出:2014年03月12日。お気楽サバイバー研究所) 「人間らしさとは何か?」という正解のない問いが私の中で大きくなる。優しさや思いやりなら動物にもある。近代以降の人間ならば、個人という概念で権利や尊厳について語るかもしれない。幸福の追求は当然…

適切な思考の重要性~お気楽革命

私は5年前に、こんな文章を書いている。 「お気楽系」とは脳天気のことではありません。もちろん、能天気な人に「能天気をおやめなさい」と言うつもりもありません。そんな干渉はよくない。また、脳天気な人ならば、この文章を読むこともないでしょう。 「…

弱気の虫

弱気である。 「向精神病薬で脳が萎縮し、日常生活能力と金銭管理能力を失いました。仕事どころか社会生活を営むのも困難です。一人暮らしも無理だと思います」 これが決まり文句。いまは成年後見人を立てようとしている。永久入院の話も出ている。なぜ、急…

黒崎玄太郎研究所、再起動

とりあえず、ミッションを変更しました。 4月1日を目途にウェブサイトもチューニングします。 黒崎玄太郎研究所 ■コンセプト人間を病める動物(ホモ・パティエンス)と自虐的に定義して苦笑するだけの腐った時代は終わりました。文明の文法は根本的に変わ…

ベスト・エッセイ(1)

j-robert.hatenablog.com 2013年のカオスなコラム21より。 ちょっと過去の思索を整理しておきたくなった。 <再掲> 「活動に対する存在の優位」 幸福の源泉は活動から生まれる喜びだと言われる。活動とは、製作、スポーツ、演奏、演技、ゲーム、料理…

障害者として生きる

日本には各地に地域活動支援センターという障害者の居場所がある。通称、地活。内容も雰囲気もいろいろだが、行政が枠組みを決め、助成金で運営されている。 私も今年の夏から、ある地活に行くようになった。これがまた居心地がいい。障害者ばかりということ…

本当に大切な四つのこと

ニューエコノミーで必要な人材は、変人と精神分析家だと、ロバート・ライシュは言う。変人とは以下のような人のことだ。 1.空想家であり革命家 ふむ。俺かな~? 2.新しい問題を発見してそれを解くことに喜びを見出す人 なるほど。 3.強い芸術性と巧妙…

公平性の経済学

mixiに「公平性の経済学」というコミュがある。http://mixi.jp/view_community.pl?id=2575494&from=home_joined_community開設日:2007年9月5日、3534日間運営私が作ったコミュだ。読み返して、内容が秀逸なので、ここにも掲載する。<紹介文>「公平性…

さらば心理主義

数年前に、新興心理学批判を書いた。心理学万能主義に警鐘を鳴らした。こころの商品化を痛烈に批判した。その私が、霊からのメッセージを受け取りたいと思ったばっかりに、怪しい心理系の世界に引きずり込まれていった。 瞑想家はやめない。ただし、頭がスッ…

瞑想の環境

瞑想の環境って何だろう。 瞑想は、慣れてくると、いつでも、どこでも出来る。 問題は多忙だろう。 私もここ1週間、瞑想が出来ていなかった。ネットのやり過ぎだ。そこで、PCを定期保守に出すことにした。2週間ネットを離れる。もっともスマホは持ってい…

解脱しても瞑想する理由

「ねえ、解脱するために瞑想してたんでしょ。解脱したのなら、もう瞑想はいらないんじゃないの?」 「瞑想してはいけない理由は何かな?」 「いけない理由なんてないけど、必要ないんじゃないかと」 「必要なものはすべて捨てた。のこるのは瞑想だけなのだ」…

親分

私には親分がいる。正式の契約書も杯の儀式もないが親分がいる。同年代の会社社長。勝手に家来を名乗るのは迷惑なのだそうな。まあ、そんなことはどうでも良い。私には親分がいる。 先週、ある人に「貴方なら人生を立て直せますよ」と励まされた。一瞬、喜ん…

労働力調査を見て思うこと

朝から暇なので、久しぶりに統計を見た。 「労働力調査(基本集計)平成28年(2016年)7月分」 ■就業者 6479万人・自営業主・家族従事者 724万人・雇用者 5721万人(雇用形態別内訳) ・正規の職員・従業員 3357万人 ・非正規の職員・従業員 …

超富裕層のコスモポリタン都市を作れ

貧困世界の話題が続いたが、一転して富裕層の話だ。 夢を見た。ホテルリゾート。ガイドの女性は娼婦も兼ねている。世界各国の美女が集まっている。美男もだ。昔、ある女性に人間は世界各国の人とセックスするべきです、と言われたのを思い出す。それでも人そ…

遊びこそ仕事という哲学

1.最高の遊びは学問 最高の遊びは学問であると言われている。最高というのは楽しさにおいてである。探究、発見、創造、深さ、申し分ない。政治的御用学者は別物だし、学問は学者だけのものでもない。ブロガーだって学問的な人も少なくないし、それはきっと…

「私の革命計画」と、その5年後

mixiの恥ずかしい隠し日記が出て来た。恥ずかしいは趣味なので公開してしまおう。 「私の革命計画」 2011年02月18日 え~。まだ働くの。働きすぎだよ。もっと楽しいことしないと年取って死んじゃうよ。死んだら多分だけど遊べないよ。 何がいけないの。…

霊の36階級

霊界哲学に言及したが、いくつか付言が必要なようだ。 調査によると、霊界は36のレベルに分かれていて、当然ながら上層の方が偉い。前回、講義をしてくれたN氏は、どうも下の方、それも1階か2階の住人らしい。このクラスは低級霊とも呼ばれ、どちらかと…

続・霊界哲学講義

かき氷を食べ終えたN氏が語り始めた 霊界哲学は特殊なものではありません。そもそも、哲学の起源が霊界を考えることでした。物質なき世界。なぜ、人間はそんなものを想定したのでしょう。 死です。人は死が怖かった。そこで死後の世界を作った。それが霊界…

霊界哲学講義

夏。霊界の季節である。はやく霊界に行きたいと思っている人も、そうで無い人も、教養として霊界哲学を知っておくことは悪くない。今日は講師に霊界のN氏を迎え、存分に霊界について語ってもらうことにした。 やあ。現実界は久しぶりなんで汗がふき出してま…

「生き延びる」は間違った戦略

過去に高橋亀吉賞に応募した論文を読み返した。よく書けている。少なくとも、こんなところでウダウダしている人間ではない。 思うに、精神障害者として年金で節約して生き延びようという戦略が根本的に間違っている。生き延びることには何の意味もない。そう…

考えたら負け

クラブでの会話 「今度、ご飯たべに行こ」 「いや、俺には妻も子供もいるし」 「そんなん考えたら負けや」 は。考えたら負け。なんだそれ。俺は40年以上、考えて生きてきたのだ。それを、考えたら負けだって? カッコいい。同伴してやろうじゃないか。 そ…

デフレ世界の波

日本にはデフレ世界がある。貧困世界と言っても良い。傘1本100円。弁当200円。そういう小世界がいくつも組織化されている。私も今月、そういうサークルに入った。年会費1000円。フリースペースを自由に利用できる。利用料は0円。 会員350円の…

沈黙の理由

6月は頭から書き過ぎた。 その疲れが出たのと、選挙期間中は静観しようと思ったのが更新の無かった理由だ。 7月5日に、スマホをSONYのXperia_Xperformanceに変えた。そして目覚めてしまった。なんだ、この次世代文明は。人工知能…

TPPは新しい国家である

何かと話題の秘密めいたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)だが、これはもう、21世紀型の国家。EU以上のものであることは間違いない。簡単におさらいしよう。 ■加盟国 日本 127百万人 508兆円(左から国名、人口、GDP。以下同じ)ブルネイ…

日本が死んだ日

私は日本に明日は無いと思っている。政府が何をするかも分かっている。国民は日本に期待してはいけない。自分の身は自分で守るしかない。海外脱出もオプションとしてあった方が良いだろう。 さて、日本が死んだ日はいつだろうか。それは、2012年12月1…

対立のDNAには逆らえないという話

遺伝子が解明されると、いろいろなことが分かってくる。スティーブン・ピンカーは、遺伝子と人格特性について、パーソナリティの5つの主要因子を次のように指摘した。 1.「内向的/外交的」 2・「神経質/安定的」 3.「経験に対して開放的/閉鎖的」 …

愛国心とは自己犠牲という意味

いや、遅くなったが文部科学省は2、3年後を目途に「道徳心」と「愛国心」を点数化することを決めたらしい。ものすごい時代錯誤。歴史の後退だ。 そもそも愛国心とは何か。愛とは、自分より大切なもののことだ。つまり、愛国心とは自分個人より国の方が大事…

東京都民は反省しないのか?

舛添東京都知事が辞任するらしい。ショボイ理由だ。公私混同。ちょっとした贅沢。脇が甘かったとしか言いようが無い。 それにしても彼を推薦した自民党と公明党は反省しないのだろうか。彼を当選させた東京都民は反省しないのだろうか。また、選挙がある。誰…

人生観の揺れ具合について

人生観。そんな難しいものに興味はないね。そういう人も少なくないだろう。しかし、そんな人でも言語化、体系化されていないだけで人生観を持っているのではないか。それとも、本当に人生観を持たずに生きているのだろうか。 誰がどんな人生観を持とうが自由…