白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

ノマドは9割がカス

最近はフリーランスのことをノマドというよね。まあ、ノマドとは遊牧民のことで、過激なフランスの哲学者ドゥルーズ=ガタリがこのノマドという言葉を再定義して現代思想のキーワードにしたんだけど、こういう高尚な本を読んでいるノマドなんてあまりいないな。

 

アメリカ人のダニエル・ピンクは「フリーエイジェント社会」を予言し、組織人の時代は終わったと書くことで人気を博したわけだが、日本のノマドの現実はとても寒いね。

 

だいたい水準に達する仕事が出来ている人があまりに少ない。浅薄な知識と未熟なスキルを「人たらしの能力」や「イメージ」でごまかして何とか稼いでいる。ノマドはそんな感じかな。顧客はもっぱらノマド予備軍なわけで、いったいノマドのどこに魅力があるのか不思議だ。

 

本来ノマドとは卓越した知識やスキルそして人脈を持って国際的に活躍できる超のノマドを意味していたのに、今ではワーキングプア以下の国際下層ノマドが増殖中と言った感じかな。

 

組織人に対する嫌悪は俺にもわかるよ。しかし無能ノマドとは関わりたくないよな。いや、昔こういうのに関わってえらい損害を受けた経験があるんだ。まあ、失敗も財産だけどね。

 

結局、ノマドと言われる人はバカを見つけては稼いでいる。そんな印象だよね。それに、いくら人たらしのスキルで稼ぐといってもそれほど稼げない。ノマドよりは起業して一発当てて稼ぐ方が遥かに王道でしょう。

 

ノマド、ワーキングプア、ニート。この3種類は微妙に近い立場にいるように見える。

 

1.ニートは心にやましさを感じる仕事をしない貴族。

2.ノマドは心のどこかにやましさがある。

3.ワーキングプアは悪しき経済制度に加担している。

 

だから、ノマドもワーキングプアもニート様を尊敬するべきだね。嫉妬や攻撃は見苦しいね。

 

なんでこんなエントリーを書いたかというと、一つは無能なノマドに騙されるなということ。もう一つはイメージでノマドを目指すなとう警鐘だね。

 

ただね。仕事はカスでも商才のあるノマドは稼いでるよね。ある意味でゲリラ戦。今の時代、制度に乗っかっていても生涯収入はたいしたことがない。時代は極めて流動的だ。中長期の計画は作るだけムダ。やっぱり理想は仕事をすることなく稼げるビジネスを持つことなんだろな。

 

それでも俺はフリーの哲学者。なんでだろ~?