白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

生涯現役という危険思想

今では、官も民も、生涯現役を素晴らしいことのように言うが強い違和感がある。

人間は現役で働いていないと価値がないのか。そういう人は、ピンピンコロリが理想の死に方だと言う。そんなものは元気な人の言う戯言だ。弱者への配慮に欠けている。想像力に欠けている。

生涯現役?

それは言う人の自慢にしか聞こえない。俺は健康で仕事が出来る。価値のある人間だぞと。裏返せば、働いていない人間に価値はないと。

これはもう、危険思想の類いだ。

しかも、旗を振っているのが政府だ。救いようがない。

最近では、健康も自己責任で、病気になるのは自己管理が出来ていないからだとする暴論までまかり通る。

弱者は叩いても反撃できない。反撃できない弱者は徹底的にたたく、そういう風潮が確実にある。

人生の中で、仕事にしか価値を見いだせなかっ憐れな人びとの掲げる「生涯現役」など無視するに限る。書いていて、この言葉、年金制度は無くなりますよに聞こえてきた。

いかん。幻覚だ。まだまだ書き足りないが、今日はここまでだ。

自分で生涯現役を実践するのは自由だ。しかし、そんな変なものを押しつけないで欲しい。ウザイんだよ。