白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

「次世代文明の誕生」初版の行方

つい先日、「次世代文明の誕生(銀河版)」が印刷会社から送られてきた。段ボール2函。表紙も背表紙も決まっている。私はニヤリと笑った。

 

そして、「はじめに」という1ページを読んで焦った。何と誤表記など気に入らない部分が5ケ所もある。しかし、「善は急げ」ともいう。私は本に朱を入れて手紙を添え、26人の方に献本、発送した。

 

いろいろと、御礼や反響があるのだが、今日はこの本を送った友人と電話で話をした。要約すると、こんなところだ。

 

「これは、とんでもなくマガマガシイ本です。会社で読もうと持っていったら、通勤電車が止まって動かなくなった。さらに会社では喧嘩やトラブルが続発。ほかにもいろいろと事件があったが、原因はこの本にあるとしか考えられない。外に持ち出したのがいけなかった。今は部屋の片隅に奉ってある。いや、一度、御祓いをした方が良い。それとも・・・」

 

ヤバイ本だとは思っていたが、そこまで強力だとは私も驚いている。

 

「それにしても、凄いタイトルだよね」

 

友人はそうも言っていた。確かに。

 

そんな訳で、初版第1刷は市場には出さず焼却する。すでに、第2版を印刷に回しているので、8月18日の発売予定日には十分に間に合う。なお、販売は基本的にamazon.co.jpのみとなる。

 

いまは達成感を満喫してもいるが、決して勝利の美酒に酔いしれたりはしないだろう。それは、20世紀を代表する知性と言われた男、ロジェ・カイヨウの教えだからだ。

 

「白井京月、53歳。まだまだ過去を振り返る暇などない。時代の最先端を駈け続けるだけ」

 

こんなことを自分で言っているようでは世話はない。一区切りがついたら、10年前の超アナリスト時代の文章でも掘り返そうか。あの頃の文章は異常とも言えるくらいにシャープだった。ああ、既に昨日から過去を振り返っているではないか。(笑)

 

エンジニアリングとは、フォワードとリバースの往復だ。人生も同じこと。未来を見ること、過去を振り返ること、それを繰り返しながら未来へと進んで行く。そしていつかは、誰もがくたばる。

 

右手には「知性」を。左手には「いい加減さ」を。それは古の昔から、知の基本的な構えではなかったか。

 

ということで、このブログもそろそろタイトルを変えようと思っている。候補はあるが、何かピンと来ない。きっと、次のエントリー時には、ブログのタイトルを変えていると思う。ちょっと回想を挿もうか。この12年あまりの余韻に少しだけ浸ってみようか。