白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

セルフイメージを高くたもて

「昔、大学病院の教授に、セルフイメージを高く保つように指導を受けましてね。印象に残ってます。今、就Bや地活に行っていますが、行くとセルフイメージが下がるんです」

「いいですか。その時の貴方は勝ち組だった。いまはどう。負け組どころか底辺よ。セルフイメージなんて言っている場合じゃないの」

「精神的、経済的、社会的には底辺ですが、私はインテリです」

「インテリ意識。それが邪魔なのよ。庶民になりなさい」

「無理です」

「今日のこの会議はね、あなたの支援者が集まって、あなたの生活を良くするための会議なの」

「私の主体性はどうなるのですか?」

「もちろん、あなたの主体性が一番よ」

「現状認識にズレがないようにするのが一番ですね」

「酒ばかり飲んでいて食事をしていない」

「生活リズムが無茶苦茶」

「家事はすべてヘルパーさん頼り」

「歩行困難、便失禁多発」

「知能低下」

「余命宣告を受けている」

アルコール依存症だが、やめると精神病になるので、やめない。死は覚悟」

「だいたい、こんなところでしょうかね」

「それじゃあ、支援する価値は無いはね」

「それは困ります」

「まずは、セルフイメージを変えることね」

「福祉はそこまで介入するのですか」

「そうよ」

「怖いなあ」