白井京月の研究室

経済学・社会学・政治学

貧困と障害

異次元への飛躍

芸風を変えてみよう。俺は超のつく俗物だ。知的劣等感の塊だ。性的には劣等感を越えて不能者だ。社会的には底辺だ。ふむ。告白したな。よしよし。 でだ、結論は面白くなければブログではないだ。内容はともかく、面白いかどうかがすべてだと今頃気がついた。…

障害者は健気(けなげ)であるべきか

私が精神障害者手帳を取得したのが51歳の時。あれからもう5年になる。 障害者になったことにメリットはあった。家事のヘルパーさんが来た。バスが無料になった。その他、各種サービスが受けられるようになった。 デメリットもある。今頃気が付いたのだが…

福祉業界が就労という絵に描いた餅で肥大化している件

福祉業界が就労という絵に描いた餅で肥大化している件。 自立支援とか、新しい公共という概念というよりも言葉を使って、福祉の対象者(障害者や生活保護受給者)に、いろいろなサービスを提供し、ステップアップして、最後のゴールが就労なんだそうな。 し…

障害者世界とは何か

今、障害者世界をテーマにした小説を書いている。私自身、5年前に障害者になり、障害者の世界を知り、正直、驚いた。日本の福祉の手厚さに感嘆した。 それにしても、障害者世界という言葉はいったい何を意味するのか。日本の障害者700万人が仲間意識を持…

貧困の撲滅(アイデア-1)

貧困撲滅の画期的プログラムが浮かんだのだが、どこにどう書こうか悩んでいる。ああ、ここに書くしかないか。まだ、プレゼンが練れていないがアイデアだ。出してしまおう。 1.目的貧困の撲滅。セーフティネット都市を作り、生活保護より安いコストで快適な…

貧困が奪うもの

貧困は可能性を奪う。貧困は希望を奪う。貧困は活力を奪う。そんなことは私が書くまでもあるまい。それが現実だ。もちろん、例外はある。 貧困に対応するために、苦しいことは考えないようになる。現状に満足しようと思うようになるだろう。欲望を捨て、きれ…

二つの貧困

今日、電話で福祉関係者と話をしていて驚かされたことがある。 「貧しいとは、食べるものがない事です」 おいおい、そんな貧困が日本にあって良いのか? そして、思った。貧困には二つあるのだと。 貧困A:「喫茶店で友達と雑談するお金が無い貧困」 貧困B…

指標としての文化的支出

フィールドワークとして自ら貧困層に転落して分かったことがある。 生活費にすら余裕がなく、文化的支出が無くなるということだ。 本は買えなくなるし、交際費もない。ちょっと喫茶店で話をするお金すら無いのだ。 福祉の世界では、それを庶民と言い換えて誤…

格差と貧困~新カテゴリー作りました

10年前に書いた「対立の哲学」に格差と貧困に関する章があったので読み返した。貧困は問題だが格差は当然だというようなことが書かれている。今は、必ずしもそう思わない。知的格差、社会的格差、健康格差、環境格差が貧困を生んでいるのではないか。 貧困…

「健康になって下さい」は残酷な発言

格差社会と言われているが、格差は経済的なものばかりではない。 格差の三大要素は、経済、健康、人間関係だ。 「健康じゃない人はあかんわ」 今日、言われた言葉。これは残酷だった。治る病気なら「早く良くなってください」と言っても良いだろう。しかし、…

雇用の崩壊と社会制度

時代の流れだ。もはや誰もが同じような労働にありつける時代ではない。雇用という仕事の形態そのものが、脆くも崩れ去ろうとしているのだ。 もはや国家には、雇用を提供するだけの能力はない。それでも、ニートや障害者の雇用を促進しようとするのは、その支…

不思議な福祉サロン

ある場所に障害者の福祉サロンがあります。通所しているのは毎日数人。多い日でも20人を超えることはありません。 テーブルと椅子が置かれていて、テレビがあります。流しと電気ポットがあり、カップ麺を食べられるなど、コンビニのイートインコーナーのよ…

喫煙者・喫茶店・貧困層

直球で書いてみよう。 俺は貧困層だ。行政の家計相談で、喫茶店と缶コーヒーとタバコをやめるように指導を受けた。そして発狂し、病状が悪化し、入院一歩手前まで行った。先月の話だ。 障害者就労継続B型という時給200円のブラックな仕事も辞めた。1日…

「医者でも一日1万円は使わない」だってさ

人の悪口は言うな、と教えられた。それはきっと処世術なのだろう。しかし、悪口も言えないようになったら人間終わりだという人もいる。それに、今日書くことは悪口ではない。 医療の世界では医者は頂点である。どんな医者だろうが医者は医者。異常にプライド…

厚生労働白書に求めるもの

ちょっと研究に必要な資料が欲しかったので、電話で問い合わせたが、さっぱり埒があかなかった。 私が知りたいのは生活保護に関する以下の数字である。 最近は生活保護に対する風当たりが強くなっているが、世間の人は以下の事実をご存じなのだろうか。 1.…

格差分断社会の到来

格差が問題とされることがある。格差是正。機会平等。公平。 無理でしょ。大金持ちから税金取るの。教育格差でも金持ちは私立に行くでしょ。だいたい親の文化資本が違う。環境が違う。機会平等は形式論に過ぎない。機会平等でも能力や個性に差があるから、格…

有効期間付きマネー(紙幣の終焉)

前にも書いたが、現在の労働は、富をある程度平等に配分する方法が他にないから存在するのであって、社会的需要があるから存在するのではない。だから、少しでも儲かれば良い無駄な仕事が増える。標準的な仕事というものがあれば、20歳から50歳の人が1…

ポスト民主主義

所詮、民主主義とは衆愚主義だった。1%の富裕層が99%の富を握る世界。それが現代文明の到達点となった。これからは、もっと恐ろしいことが起こる。国家が瓦解して行く。その先鞭がアメリカであり、日本であろう。国際資本が政治を動かすようになる。い…

雇用は無用

不思議なことである。これだけ文明が発達していながら、誰もが若い頃から60過ぎまで働かないと、社会が機能しないのだろうか。そんな馬鹿なことがある筈もない。必要最小限の労働力など、50%程度だろう。無駄なサービス、無駄な競争が多過ぎるのだ。 そ…

アベノミクスは成功している

アベノミクスが成功しているだって? え、何を言い出すんだ。景気は良くならないし、デフレは解消されていないじゃないかって? は、何を言ってるんだ? アベノミクスの真の目的は貧困層を増やし安価な奴隷的労働力を大量に生み出して、格差社会を確固たるも…

自立という幻想、崩壊する家族

いつの頃からだろう、子供を自立させるのが親の役割だとして、学校を卒業したら家を出るのが当然のような風潮が出来たのは。なに、そんな風潮は無い。いや、いつの時代かは不鮮明だが、そういう風潮の強い時期が日本にはあった。 自立には、経済的自立、生活…

生存権の問題としての最低賃金

重要な問題は、繰り返し書いた方が良いだろう。それに、もうすぐ選挙だ。野党連合は戦争法などではなく、争点を生存権としての最低賃金に絞るのが良いだろう。まずは、最低時給を全国一律に1000円にする。そして、年に100円ずつ上げて、最終的に15…

経済成長主義の終焉

今頃、こんなエントリーを書かなければいけない現状が嘆かわしい。もう、10年以上前から同じことを言っている。世界の先進国は経済成長主義の限界を熟知している。そして、すべての先進国は巨大資本に支配されている。これを、コーポラティズムと呼ぶ。 先…

社会への感謝と嫌悪

はて、あなたの言う社会とはどういう社会かな? そう言われると、私は日本社会のごく一部しか知らない。国際社会などメディアを通してしか知らないし、裏社会とは繋がりがない。まあ、ひとことで日本社会と言っても、そこから想起される観念は、それこそ人に…

格差の捻じれ現象と貧困内格差

日本は格差社会である。単に所得格差だけではない。帰属、家族、学歴、職業、地位その他、諸々の格差がある。それぞれの階層でコミュニティが分かれる。いや、コミュニティに参加できない人もいる。自分とは異なる階層のコミュニティに興味を持って参加する…

葬儀の2割以上は参列者10人以下

葬儀会社の美人営業マンにつかまって、いろいろと説明を受け、アンケートに答えてきた。(注:俺は美人に弱い) 俺自身、一昨年離婚した。父と母も離婚していて、父は再婚している。弟がいる。長女がいる。いつ死ぬかわからないが、誰かが葬式を立てることに…

日本の餓死者数、年間1700人。

俺には馬鹿な叔父がいて、電話で日本の餓死者は年間2、3人だと言ったのであきれ返り、調べてみた。 いいエントリーがあった。 「すくらむ」国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオン。 …

安価な労働力を大量に作るという愚策

財界は概ねバカである。一企業の経営や業績しか考えていないので、社会学や経済学をご存じない。労働力が安ければ利益が増えると真面目に思っている。だから各業界は利益調整機構である管轄省庁にいろいろなお願いをする。 各省庁はいろいろな制度を作る。そ…

現代日本人の意識による3分類

分析は後にして、結論だけ書く 1.「年収はプライド」 「年収はプライド」これは某飲食店で男性2人連れの一人が言ったことば。 推定で、30前後、年収700万円程度。 ある意味、上昇志向ですかね。何が上昇するのか知らないけど。 2.「とりあず真面目…

貧困の基準を考えよう

2015年12月18日、「相対的貧困率に関する調査分析結果について」というレポートを発表した、 それによると、日本の相対的貧困率は、総務省の「全国消費実態調査」(2009)では10.1%、厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2012)では16…